不動産という、そのままでは売買がしにくく高額な資産を、特別な目的を持つ会社(SPV)に移すことで、小口で売買しやすい金融商品(証券)に変える仕組みのことです。これにより、不動産が生み出す賃料収入などのキャッシュフローを裏付けとして、多くの投資家が少額から不動産へ投資できるようになります。この仕組みの目的は、流動性の低い不動産に流動性を与え、多様な投資家のニーズに応える金融商品を作り出すことにあります。
不動産証券化のために設立される、特定の目的のためだけの事業体のことです。オリジネーター(元の不動産所有者)から不動産を譲り受け、その不動産を管理・保有するための「器」や「乗り物(ヴィークル)」としての役割を果たします。SPVを設立する主な目的は、元の所有者の経営状態から不動産を法的に切り離し(倒産隔離)、投資家が安心して投資できるようにすること、そして税金が二重にかからないようにする(導管性)ためです。
特定の「資産(アセット)」が生み出すキャッシュフローや価値を信用力の源泉として資金調達する手法です。不動産証券化はこの典型例で、企業の総合的な信用力とは切り離され、対象となる不動産の収益性だけが評価されます。これにより、企業の知名度や財務状況が芳しくなくても、優良な不動産さえ持っていれば有利な条件で資金を調達できる可能性があります。
企業の「全体(コーポレート)」の信用力や事業実績を担保に資金調達する、伝統的な手法です。銀行からの借入れや社債の発行などがこれにあたります。返済原資は企業活動全体から得られる収益であり、特定の資産に限定されない点がアセットファイナンスとの大きな違いです。
不動産証券化の対象となる、キャッシュフローを生み出す元となる資産のことです。具体的には、賃貸不動産や不動産担保付ローンなどが該当します。証券化の時点ですでにキャッシュフローを生んでいる必要はなく、将来的に収益を生むことが見込まれる開発中の不動産なども原資産となり得ます。