個人や法人などから集めた多額の資金を、専門家として運用・管理する法人のことです。銀行、保険会社、年金基金などが代表例です。不動産証券化においては、証券化の器であるSPVに資金を供給する、実質的な不動産の所有者としての役割を担います。機関投資家は、自身がどのような性質の負債(預金、保険金、年金給付など)を抱えているかによって、運用方針や不動産への投資スタンスが大きく異なります。
どちらも保険料を元手に資産運用を行いますが、負債の性質が異なるため運用スタイルが違います。生命保険は終身保険など契約期間が非常に長い負債を持つため、長期にわたり安定した収益が見込める不動産投資との親和性が高いです。一方、損害保険は自動車保険など1年契約が中心で負債の期間が短いため、いつでも現金化しやすい流動性の高い資産での運用を重視する傾向があります。
将来の年金給付に備えて、加入者から集めた保険料(掛金)を長期的に運用する機関です。将来にわたって安定的に給付を行うという負債の性質から、長期的に安定した賃料収入が期待できる不動産は、年金基金にとって重要な投資対象の一つとされています。日本では公的年金を運用するGPIFや企業年金などがあります。
国の資産を運用するファンドのことで、石油などの資源収入や、貿易黒字などで積み上がった外貨準備金を原資とします。年金基金や保険会社と違い、将来の支払い義務(給付債務)を負わないため、投資方針の自由度が高いのが特徴です。そのため、有望な投資先には長期的な視点で大規模な投資を行う傾向があり、世界の不動産市場で大きな存在感を示しています。
保険会社が、通常の予測を超えるような大規模な災害や株価の暴落といったリスクに対して、どれだけ支払い余力を持っているかを示す健全性の指標です。この比率が一定水準を下回ると金融庁から是正措置を求められるため、保険会社の不動産投資を含む資産運用方針に大きな影響を与えます。この規制への対応をきっかけに、保有不動産の見直しや売却が進むこともあります。