外国法人や非居住者に対する課税において、国内に恒久的施設(PE)があるかどうかにかかわらず、「PEに帰属する所得」と「それ以外の国内源泉所得」を区分して課税する原則です。従来は国内にPEがあれば全ての国内源泉所得に課税する「総合主義」でしたが、OECDモデル租税条約の改正(AOAの導入)に合わせ、2014年の税制改正で「帰属主義」へと移行しました。これにより、PEの活動と直接関係のない所得は、PEがあっても分離して課税(または免税)されることになり、国際的な課税ルールとの調和が図られています。
外国法人が事業を行うための国内にある一定の場所のことです。「支店PE(支店、工場、事務所等)」、「建設PE(1年を超える建設工事現場等)」、「代理人PE(契約締結権限のある代理人等)」の3種類があります。帰属主義の下では、このPEが「本店等から独立した企業である」と擬制して、PEが果たした機能やリスクに応じた所得(PE帰属所得)を算定し、課税対象とします。
法人の支払利子が所得金額に対して過大である場合、その過大部分の損金算入を制限する制度です。グローバル企業による租税回避(BEPS)への対応として導入されました。対象となる「純支払利子等の額」が「調整所得金額」の20%を超える場合、その超える部分が損金不算入となります。この制度は内国法人(特定目的会社や投資法人を含む)および外国法人のPEに適用されます。
国外の支配株主等からの借入金が、その株主の出資額の3倍を超える場合に、その超過部分に対応する支払利子の損金算入を認めない制度です。出資(配当は損金不算入)ではなく借入(利子は損金算入)とすることで日本の税金を減らす行為を防止するために設けられています。過大支払利子税制と両方が適用される場合は、損金不算入額が大きい方が適用されます。
税率の低い国(タックスヘイブン)に子会社を設立し、所得を移転することで日本の税金を逃れる行為を防ぐための制度です。実体のない外国子会社の所得を、日本の親会社の所得とみなして合算課税します。近年は「トリガー税率」の廃止や「経済活動基準」による判定など、実態に即した課税が行われるよう改正されています。不動産証券化においても、海外不動産保有SPCがこれに該当するかどうかが重要な論点となります。