信託財産から生じる収益や費用が、信託の段階では課税されず、そのまま受益者に帰属するものとみなして、受益者の段階で課税される(発生時課税)信託のことです。不動産管理処分信託など一般的な信託の多くがこれに該当します。この仕組みにより、信託を用いることによる二重課税を回避し、直接保有と同様の経済効果を実現しています。
合同運用信託や証券投資信託、特定受益証券発行信託などが該当します。信託段階では法人税が課されず、受益者が収益の分配を「現実に受領した時」に課税される(受領時課税)仕組みです。多数の投資家から資金を集めて運用する場合の手続きの簡素化などのために採用されている課税方式です。
信託財産自体を一つの法人とみなし、受託者に対して法人税を課税する信託です。受益者が存在しない「目的信託」や、租税回避防止の観点から指定された特定の信託などが該当します。信託を用いた租税回避を防止する目的で、法人税法上、独立した納税主体として扱われます。
形式的に受益者が定まっていない場合(目的信託など)でも、信託の変更権限を持ち、かつ信託財産の給付を受けることとされている者を、税務上「受益者」とみなす制度です。これにより、形式的には受益者が不在でも、実質的に利益を享受する者がいれば、その者に課税(受益者等課税信託として扱い)することで課税の公平性を保ちます。