不特定多数の投資家に対して新たに発行する投資口(株式)の取得を勧誘し、資金を調達する手法です。J-REITは利益の大部分を分配するため内部留保が少なく、物件取得による資産規模拡大(外部成長)や財務体質の改善(LTVコントロール)を行うためには、事業会社以上に頻繁にこの手法を用いる必要があります。
「公募」を行う際、投資家保護のために義務付けられる情報開示ルールです。「法定開示」は金融商品取引法に基づき有価証券届出書や目論見書を作成・提出するものであり、「適時開示」は証券取引所の規則に基づき投資判断に影響を与える情報を速やかに公表するものです。これらは透明性を確保するために不可欠な手続きです。
公募増資によって調達した資金の入金日(払込日)を、決算期の初日に設定する実務上の手法です。増資を行うと投資口数が増え、1口当たり利益(EPU)が薄まる「希薄化」が生じますが、運用期間をフルに確保できる期初に資金を入れて即座に収益物件を取得することで、希薄化の影響を最小限に抑える狙いがあります。
1口当たり分配金(DPU)の成長と、有利子負債比率(LTV)はトレードオフの関係にあります。借入金を増やして(レバレッジを効かせて)物件を買えばDPUは伸びやすいですがLTVは上昇します。逆に、増資で自己資本を厚くしてLTVを下げようとすると、投資口数が増えるためDPUの成長は限定的になりがちです。